五嶋アケミ ☆ 職業:役者

スペイン・バルセロナで役者修行中

また、来るね

Montseny

朝起きて、国立公園のハイキングに出かける。避暑地にもなっているこの地域の近くに国立公園がある。以前彼女はこの国立公園の中に住んでいたとのこと、いろいろなところを案内してくれる。

自然はいいな。命をたくさん感じる。植物はただ生きることに一生懸命だ。私も自分を咲かせることに自分のエネルギーを集中させよう。

とてもきれいな渓流があった。ものすごい勢いで水が流れて、岩にたたきつけられている。そこを過ぎるととても静かな流れに変わった。ミオの感情もいつかこうやって元の穏やかなものに戻りますように。彼女は賢さと強さと繊細さを兼ね備えているすばらしい女性だから、いつか必ず自分を取り戻すだろう。

Montseny

そんな渓流を見ながら、ダーリンの娘のヨーコちゃんのことを思い出した。流れから得たインスピレーションは、強さと豊かさと純粋さ。ヨーコちゃんってそういう感じ。まるで水のような人。霧になったり、雨になったり、雪になったり、氷になったり、水になったり、その場その場で形が変わるんだけど、水という本質は変わらない。時には岩をも砕くエネルギーを持っていて、時には大地を優しく包む雪になったり、命の源として生物には必要なものであったり、その場その場で形を変えてその威力を発揮している。でも本質は無色透明で純粋。

山道を歩いているときに、蝶が一羽近寄ってきて、ミオに止まった。「チェティ!あなたなのね!わかっているわよ、チェティでしょう!よく来てくれたわね!」私もそう思った。(チェティはチェタの愛情を込めた呼び方。訳すとチェタちゃんって感じ。)

山を降りて、ご飯を食べて、私はバルセロナに帰った。駅のホームで電車が出るまで、ミオはずっと見送ってくれた。また、来るね。

Montseny

チェタは愛に満ちた楽しくて心穏やかな時間をミオと一緒に過ごしていた。二人ともいつまでもこの幸せと共に生きていたかった。この事がこの2日間で痛いくらいよくわかった。

ミオも私も今一番会いたい人はチェタだ。彼女が亡くなってからのことをいつもの調子で報告したい。チェタの不在でミオがどんなに大変な思いをしたかを話してあげる。だからたまには幽霊になって出てきて。そしてミオのことをやさしく抱きしめてあげて欲しい。