チェタ、さようなら

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2015年10月の私たち。真ん中がチェタ

昨夜遅くにユメから、チェタが亡くなったことを知らされる。チェタは私が22年前にバルセロナに着いた頃からの友達で、2年ほど前から乳癌子宮癌の闘病を続けていた。

2年前に病気の知らせを受けた後に会った時に、新しいパートナーのミオを紹介してくれた。お互いが深い愛情と信頼関係で結ばれているのが見えて、チェタにとってはよかったなって思った。ただ、ミオはどうなんだろう。ルーマニアに住む母親が癌の闘病の末に亡くなって、それを世話して見取ってスペインに戻ってきたら、チェタの癌が見つかったのだ。

その日、チェタがとても「神々しく」見えた。まさに後光が差している感じ。「死」というものが現実に迫ってきて、その恐怖を乗り越えた人だけが得られる「神々しさ」なのかな。チェタはこうやって闘病しながら長く生きるような気がしていた。

後日、二人のおうちに招待された時にミオに聞いてみた。「大切な人が目の前からいなくなるっていう現実を思い出して、時々すごくパニックになる。でも、その日は今来るわけではないから。今を生きることに集中することにしている。その日が来ても後悔しないように。」

チェタとミオには先月会っている。偶然私が日本からバルセロナに戻ってきて1ヶ月だけいた時で、偶然チェタたちは受診でバルセロナの病院に来る日だった。いつも通り彼女の大好きな「ばかうけ」を日本からのおみやげに持って行った。転移が見つかったけど、それを食い止めるために新しい薬を使うことを話してくれた。すごく元気で自分で車の運転もしていた。まさかこんなに早く亡くなるとは思ってもいなかった。その時もチェタはこうやって闘病しながら長く生きるような気がしていた。

3月にスペインに戻ってきてから、一度も連絡していなかった。日々の出来事に追われていたのは事実。思い出すタイミングが夜遅かったりして、なかなか連絡ができないまま時間が経ってしまったのも事実。だって、チェタはこうやって闘病しながら長く生きるような気がしていたから。新しい薬が効いて転移を食い止めているはずって勝手に思っていた。チェタはいつもニコニコして、元気で、死を意識しなければいけないような病気を抱えているなんて、少しも見えなかった。励ましてあげないといけない私がいつも励まされてばっかりだった。あんなに元気なチェタが死ぬなんてありえなかった。

今日、お葬式でミアに会った。「一番つらいときに何もしなくてごめんね。」「みんな自分のことで精一杯なの、わかっているから。あなたのばかうけ、おいしそうに食べていたわよ。」またしても涙。

でもやっぱり後悔してしまう。どんなに忙しくても、大切な人を大切にするっていう一番大切なことを忘れちゃダメだ。チェタは自分の体を使って、人生はこうやってあっという間に終わってしまうことを教えてくれた。こういう後悔はもう絶対にしたくない。チェタ、元気でね。またいつか会おうね。今頃あの世でブルース(亡くなった飼い犬)と走り回っているのかな。

今日のトレーニングにはバルバラが新しく加わった。

夜のバイトは相変わらず満席で忙しかった。アリサちゃんと一緒にほぼ終電で帰った。