五嶋アケミ ☆ 職業:役者

スペイン・バルセロナで役者修行中

ピラール

f:id:akemigoto:20170405033920j:plain

映像作家のピラールのうちに泊まる。彼女とは2年前ほどにある仕事で一緒になり、それから時々連絡を取り合っていた。

マドリードに着いた日に連絡をしたら、「ずっとフォルメンテーラ島でこもって仕事をしていたんだけど、ちょうど今日ここを出て、明日マドリードに帰るから。泊まるところはあるの?うちに泊まって。いろいろ話そう。」と言ってくれたので、好意に甘えることにした。

お昼ごはんを一緒にして、お互いの近況を報告しあった。彼女のパートナーのことを聞いたら、別れた、と。1年半前に自分から関係を切ったんだ、と。

「段々私に対しての甘えがひどくなってきて、ちょっとそこを直して欲しかっただけなんだけど、彼女は別れを望んでいるって理解したみたい。それから、もう修正がつかなくなっちゃって、泥沼のお別れ劇よ。他にもいろんなことが起きて、マドリードに居たくなくなって、フォルメンテーラにこもっていたの。おかげで仕事もたくさん出来たわ。もうだいぶ落ち着いてきたし、もうすぐ仕事でベルリンに行くから、マドリードに戻ってきたの。ちょうどよかったわよ。」

私が71歳の人と付き合っているって話をしたら、自分が20代の頃に付き合っていた25歳年上の女性の話をしてくれた。

「10年近く一緒に生活していたの。別れてからも電話で話しているわ、今でもそう。画家なんだけどね、片目が見えなくなってきちゃって。彼女は私にいろんな示唆を与えたわ。」

f:id:akemigoto:20170405035044j:plain

ピラールの家の中には、彼女の作品がたくさんある。静かだけど、存在感がある。簡単に引けそうで引けそうもない線。

近況を話しながら、私の舞台の録画を見せていると、「今から何か作ろう!明日にはもういなくなるんだから、今じゃなきゃ。」と。そんなつもりはまったくなかったけど、言われてみれば、役者1人と、映像作家1人、何かおもしろいものが出来るかも。

彼女が前に書いた詩を日本語に訳して朗読する私をピラールが撮影する。足りないイメージを補う。彼女のアイデアに私のアイデアを加える。出来たものに彼女のアイデアが、それに私が、。。。。映像表現のジャムセッションだ。それぞれの映像と音楽を組み立てて、4時間ぐらいで、3分間のショートムービーを創ってしまった。

やっと形になった頃、もうレストランがしまる時間だった。あわてて晩御飯を食べに行き、帰ってバタンキュー。